引っ越しの際に気をつけたいポイントの1つが「貴重品の取り扱い」ですよね。
ですが、貴重品とひと口に言ってもその基準は実に様々です。
壺や、宝石など一般的な意味の貴重品以外にも、こんなものも貴重品だという方は多いのではないでしょうか?
・家に代々伝わる煙管
・子供が大会で優勝した時のトロフィー
・亡くなった祖母が描いた絵
・学生時代に手作りしたお皿
・生まれて初めて自分で完成させたプラモデル
こういった、品物そのものに金銭的価値はなくとも「思い出的価値」がとても高い品だって「貴重品」です。
今回は、「あなたの大事なもの」を引っ越しで失わないための方法を見ていきましょう!
価値云々は置いといて、とにかく壊されたくないものというのもたくさんありますよね。
特に最近ではパソコンに限らず、ハードディスク内蔵のテレビやレコーダーやゲーム機なども増えていますし、「衝撃による破損」には神経質になる方も多いのではないでしょうか?
また冒頭で例に挙げたような「もう2度と同じものを手に入れることが出来ないもの」という類の貴重品もあります。
こういったものは弁償しろと言っても、品物そのものには価値がない場合には「こんなちっぽけな金で済ます気か!」と逆に腹が立つことにもなりかねません。
そこでオススメしたいのはこの2点!
おすすめポイント1:引っ越し業者を補償内容で選ぶ。
業者側の落ち度による破損に関しては補償してくれるのは当たり前です。問題なのはその補償内容です。
「上限いくらまで補償」ですとか、「資産価値の何割まで補償」ですとか、細かく定めているところも多いのです。
全損と一部破損とでは内容が異なる場合もあるので注意が必要です。
また補償が適用される範囲も各社によって異なります。
例えばパソコン内のデータに関しては補償しないから事前にバックアップを取っておいてくれというところもあります。
ご自分の「大事なもの」と照し合せて選別してみてください。
おすすめポイント2:前後左右の写真を撮っておく
引っ越し業者によっては家電などの場合、運び出す前に「ここに傷があるのは、元からということですね?」
など細かく事前に相互確認を取るところがほとんどです。
しかし、そういった確認を怠る業者も少なくはありません。
しかもそれは当日になってどんな作業員が来るか見てみないと分からないことでもあります。
(会社のルールでは確認することになっていてもそれを怠る人もいなくはないからです)。
そのためにも、まずはあなた自身で貴重品の前後左右4枚の写真を撮っておきましょう。
そして、作業員が何も言わないで運び出そうとしていたら、
あなたの方から「一緒に確認してもらっていいですか?」と切り出しましょう。
そうやって「運び出す前までは確実に傷なんてなかった」という事実を確かなものにしておきましょう。
貴重品の取り扱いルールは引っ越し業者によって様々なので
「こうしてください」と決められている場合にはそれに従うべきでしょう。
しかし、特に指示がなかった場合、「これには貴重品が入っていますので大事に扱ってください」と伝えるべきかどうか悩む、という方も多いのではないでしょうか?
ましてや中身が金銭的価値の高いものだったら
なおさら猜疑心や不安から言い出すべきかどうか迷う人も少なくないと思います。
結論としては「言うべき」です。
段ボールの外側に「ワレモノ」ですとか「貴重品」ですとか、目印をつけておくことは、
引っ越しの中ではありふれた光景です。
そして冒頭でも言いましたが「貴重品」の基準は人それぞれです。
まさか箱いっぱいに札束が入っているわけではないでしょうし、
引っ越し業者は鑑定士ではありませんので、骨董品や宝石などを見てもどれだけの価値があるものかは分かりません。
ですが、あなたが「大事なものなんです。気をつけてくださいね」と口にすれば、
「何かは分からないけど大事なものなのだ」ということだけは伝わります。
つまり、はっきり言ってくれないと
「丁重に扱うべきなのか、他の荷物よりちょっと気をつければいい程度なのか?」といった判断が出来ないということです。
大事なものが入っている場合は、中身が何かということまでは言う必要ありませんが、
「大事なものが入っているので気をつけてくれ」ということはしっかり伝えましょう。
また「銀行の印鑑などは自分で持っていくべきか?」という質問もいただきますが、
引っ越し当日に使う予定がないのであれば運んでもらう方が安全だと思います。
引っ越し当日はバタバタするものですし、梱包し忘れ、
捨て忘れのものなどがいくつか出てきて大慌てになる可能性も多いにあります。
梱包し忘れの物を手荷物で運ぶことになり、大荷物で移動することになったら、
細かいことに気が回らなくなってしまうかもしれません。
途中で落とした、スリにあったなんてことが起きても「どこの時点でなくなったのか」が分からなくなったらお手上げです。
その点業者に運んでもらっている最中になくなれば、業者の責任ですし、
トラックの荷台の中に入っているものを盗める人間やチャンスはかなり絞られているでしょう。
最近の引っ越し業者のトラックにはGPSがついているところも増え、
どこにどれだけの時間いたのかという記録をとっている会社もあります。
そういった意味で、運んでもらう方が安全だと言えますね。
どうしても盗難などが気になる場合には、1つトラップをしかけておくと安心です。
例えば段ボールの上蓋はボンドで貼り付け、その上からガムテープで留める方法があります。
外から一見しただけでは他の箱と変わりませんが、フタを開けた痕跡がしっかり残ります。